分類Windows版ゲ−ム / ノベル式天体観測シネマNVL
発売日2007年1月26日
メーカー・ブランドLump of Sugar
Wikipediaいつか、届く、あの空に。

全体感想

  • 総評
    絵は趣味の違いはあると思いますが、申し分ないかと思います。少なくとも、私は好みでした。
    シナリオはややクセがあるかな…と、思います。
    なにせ、二部構成のゲームなのですが、一部と二部の雰囲気が変わりすぎ。
    私はやってませんが、体験版は一部丸々だそうで、その雰囲気で買った人には地雷になったんじゃないかなと思います。
    まぁ、私は両方好きなので問題ありませんでしたが。
    ちなみに、一部は学園モノ風味で二部は伝奇ストーリーです。個人的にはやや二部のほうが好みですね。
    ただ、どうせなら、それぞれ突き詰めて尺を伸ばした方が良かったような気も…一部が完結しきらない状態で、設定放棄して二部に突入してしまうような感じがあるので、そこは少し勿体無い感じがしました。
     
  • ふたみルート
    ここから、キャラ別感想。
    (恐らく)メインヒロインのふたみルート。
    ある意味、主人公がこの町にやってきた目的に関するストーリーなので、やはりこれがメインストーリーなんだと思います。
    細かい部分で謎は残ってきますが、大筋に関して(主人公がこの町に来ることになった理由など)は決着が付いているので問題は無いかと、謎が残っている方が妄想の余地も残りますし。
    基本的に「どうやって〜ができたか」というのは、ご都合主義と片付けてしまえるので…(みもふたもないナァ)
    サブヒロインの愛々々が格好いいです。雲戌亥家との死闘を見ていると、やるせなくなってきますが、きっとそこが見所なんだと思います。
    絶対的な悪役の方が気が楽になるといってしまうと、酷い話ですけど(苦笑)
    ラスト的には一番収まりよく終わっていると私は感じました。
     
  • 此芽ルート
    ふたみを表とするなら、此芽は裏ということになるんでしょうか…
    表裏というよりは、左右というべきヒロインですが、主人公が来ることになった理由とかが、どうでもよくなっている(わけではないんですが…完全に放棄されちゃうので)ので、やっぱり裏って感じかも。
    主人公の負った宿命ではなく、約束を選んだストーリーといったところでしょうか。
    ふたみの時とは違った形で、闘いの展開なのですが主人公の物理的な強さはあまり感じませんね。どちらかというと、精神的な強さが見られるストーリーだと思います。
    まぁ、それ以上に此芽がいかに可愛いかということが語られるストーリーです(苦笑)
    対応サブヒロインはみどの…だと思うのですが、イマイチパっとしません。
    なんというか…噛ませ犬…? 最初は主人公たちを圧倒する役回りということを考えると、所謂ヤムチャ…って、ヤツなんでしょうか?
    エピローグが長ければ、違った魅力も見られそうですけど…あんまり引っ張ってもしょうがないですしね。
    ラストは個人的にはちょっと納得行きません。理由としては、此芽とふたみはなんだかんだで親友と呼べる間柄だと思うのですが、ラストでまったく触れられてないんですよね。
    恐らくふたみは死亡しているにもかかわらず…です。
    ふたみルートはテキスト一行とはいえ、此芽が姿を現さないことをふたみが気にしているような文章が出てくるのですが…
    此芽は事情を把握していて、プレイヤーに(その事情を)知られたくないにしても、もう少し気にしてあげて欲しかったという本音。
     
  • 傘ルート
    本当の意味でのふたみルートの裏ルート。
    ある意味(ほったらかしにされてた部分を見せるという意味)で此芽ルートの裏とも言える。
    ぶっちゃけると、ふたみルートの視点で、此芽ルートの選択を行った場合を見せるというべきか…
    両ルートの後味の悪い部分の集大成という感じで、非常に後味が悪いです。
    一応、明るく(ハッピーエンド風に)終わっているのですが、それを額面どおりに受け取ろうとすると、非常に大きな謎にぶつかるハメに。
    戦闘はあるのですが、なんとも戦力差が絶望的でして…あそこまで来ると、戦闘じゃなくて蹂躙ですね…
    全ルート中、主人公が最も無力な気がします。
    対応サブヒロインはのんでしょうね〜
    巫女服可愛いですし、なるほどこんなところに設定が…って感じの見せ場があるのですが、いかんせんあまり本ストーリーに関係が無い…
    というか、全ルートで関係する(というか未来の示唆って感じなので)のに、このルートでしか語られないせいで、違和感を感じるのかもしれません。
    ラストは良い悪いというよりも、不思議というほうがしっくりくる感じでした。
    ふたみ同様にご都合主義で片付けて、ハッピーエンドとしてしまってもいいのですが、それだと「なぜこういう結末なのか」の点で非常に疑問が…
    奥歯にモノが挟まったような気持ち悪さです(苦笑)
     
  • 完全ハッピーエンド考察
    まぁ、完全無欠のハッピーエンドなんて無いほうが物語りは美しいと思うのですが、私はハッピーエンド信奉者なので、どうしても考えてしまうので、いっそ書いてしまうことに。
    まぁ、ハッピーエンドにするだけなら、神の手の介入を操作してやればどのルートでもなしえるのですが、ここではできるだけ自然にできるように考えてみたいと思います。
    というわけで、基本となるルートはふたみルートです。
    理由としては、策(主人公)がふたみを選ぶことで、傘姉がふたみを殺す理由がなくなるのではっきり言って、策たちのスペックで止められない傘姉に黙っていてもらえるからです。
    基本的な展開がふたみルートに準拠するなら後は此芽が生存できれば概ね目的は達成です。
    では、どうするか…此芽の死因は(語られてはいませんが)餌の呪いによって、生きる権利を奪われていく策に自分の生きる権利を供給して力尽きて死亡なので、力尽きる前に終わらせればいいのですが、ことはそう簡単でもないです。
    展開を早める事自体は、ふたみの蛙蟆龍化自体はかなり早い段階で可能になっていて、ふたみがこの世にいたくないと思えば可能(静談)のようなので、可能なのですが(太陽化も此芽が死ぬ前には可能かと思われます)
    問題は展開を早めても、策の死が早まって此芽が供給してしまうので、此芽が早く死んで終わりとなるような気がします。
    となれば、策と此芽の命の共有を断ち切るということになるのですが、早くやっちゃうと策の命がもたないでしょうから、できるだけギリギリにしないといけません。
    理想としては、25〜27日の生死の境をさまよっている辺りで切れるのが理想でしょうか、あとは供給がなくなったことで、策の命が蝋燭の最後の灯火となって動ける間に宗家に突撃→灯火が消えてメメの「意炎」で策ゾンビ化→最終戦の流れでクリアできそう。
    次に命の共有を切る具体案ですが、これは此芽ルートを参考にすると策が魔術「結婚式」を思い出せれば術が不安定になり、命の供給がストップするので、それで行くことになるのですが、それをするには此芽と親密になってないといけないんですよね…
    最終的にふたみを選ぶことになるが、此芽とも親密に…策の不器用さでは不可能な気がしますが(というか、不可能だからこういう結末なのでしょうが)そこはもう頑張ってもらうしか。
    ただ、此芽ルートでも御前とのやりとりというヒントがあるんですよね…ふたみルートに準拠しつつ思い出すというのは…考えられる線としては、生死の境を彷徨っている時に「本当のふたみとの思い出」の中で、それまでに親密になっていたことで緩んでいた記憶の封印が壊れて過去自分をお兄ちゃんと呼んでいたのは、ふたみではなく此芽だったと思い出す…という流れが自然でしょうか…それこそご都合主義ですが。
    ちなみに、此芽ルートでも此芽は(一度)死亡しますが、これはたしかに、供給が止まった時点で、いつ死んでもおかしく無い状態でしたが、死亡の直接の原因はその状態で魔術を使用したことにあるので、安静にしていれば何とかなると思います。
    とりあえず、むちゃくちゃ厳しい条件ですが、これをクリアできれば、全員生存のルートは可能かと思います。
    その後に関してもスコールが現れたことで御前撤退。雲戌亥家は全滅を考えるとそう悪くはならないかも?
    結婚式崩壊(策がふたみと結婚するから文字通り結婚破棄ですね)によって、此芽の魔術は封印開放状態で、憧れ尊敬してきたお姉様が戻ってきたこと(と刷り込みをする御前が居なくなったこと)で徐々にでしょうけど、みどのとの仲も改善されていくかもしれません。
    ま、妄想なのでどこまでも都合のいいように作っておきましょう。
    …どうやってもメメと桜守姫だけは分かり合えない気がしますが…

逆式魔槍に関して

  • 逆式魔槍とは何か
    作中で、策はグングニルを解対した時に「槍なんかじゃない!!」と、言っていますが、直後に「この槍の形をした物体は――」と、言っているところから、モノとしては槍なのだと思われます。
    では何か? カケラを埋めることで人が魔術師になったり、そのカケラに真名が宿っていることを考えると「魔術の塊」や「魔法の杖」という事も考えられるのですが、この槍はオーディンが「武神」としての象徴として、棄てていったところを考えると違うっぽい。 となれば、後は「オーディンの一部」もしくは「神の半身」と考えると妥当ではないかと思います。
    神の一部であるならば、その身(カケラ)に魔術が宿っているのはなんら不思議ではない。…と、思います。
     
  • 逆式魔槍の効果は?
    結論から言うと、事象の逆転ではないかと推測されます。
    本編中の此芽を生き返らせるシーンですが策は
    「あの日、彼女が俺にかけてくれた術は解かれた――」と言っていますが。
    「だから、まだ。まだ、俺と彼女は繋がっていたんだ」とも、言っています。
    さらに「今度は、俺が彼女に命を分け与える番だ」という台詞から考えると、結婚式で供給されていた命を逆転させて此芽に分け与えたのではないかと思います。
    ただ、これだと、此芽が復活後に魔術を連発してる点に疑問が湧いてくるんですが…
    魔術は命を削って行使するらしいので…
     
  • 余談
    最後に御前に向かって使ったのは、逆式魔槍ではなく、本来の必中の投げ槍としてのグングニルと思われます。
    策にしか扱えないという此芽の台詞も恐らくそういうこと(魔術ではない使い方)でしょう。